先生。

私にとって一番心に残っている先生は大学の恩師でもなく、教育実習でお世話になった先生でもなく、小学校5,6年のときの担任の先生。この先生は一風変わった音楽の授業をしてくれた。教科書に載っている歌はやらず、すべて先生セレクトの歌を、口伝いに教えてくれた。学芸会ではそこで習った歌を元にミュージカル仕立ての劇をやった。5年生では、「森は生きている」6年生では「オキクルミと悪魔」というアイヌのお話。6年生のときは最前列の1年生から手拍子が出るほどすごい出来だったし、みんな大声で歌っていた。全力で何かをやったら気持ちいいことを知ったのもあの時かもしれない。体で覚えた歌は忘れないもので、今でも習った歌はたくさん歌える。20才のとき同窓会で、当時大の仲良しだった友達とひと劇できそうなくらい歌えた。つい最近も一番好きだった歌の歌詞を確認するため必死でネットで調べたところだった。
 
 春の歌



 世界は光に満ちて
 陽はかがやき 川歌う
 枝には花咲乱れ しげみからは歌ひびく
 すべての人の胸からは 喜びがあふれる


 世界は言葉に満ちて 一つのことを語る
 耳をすませ それを聞けば
 平和こそわれらの願い
 人もけものも小鳥たちも
 ともに暮らそういつまでも


 世界は春をむかえて 新しい門出にたち
 やさしさと勇気に守られ
 われらは今 旅立つ
 喜びもなやみも分け合い
 どこまでも歩いていこうよ


昨日先生が6月になくなられていたことを知った。
先生ほんとにありがとう。