ことば

大学から京都を離れたわたしにとって、ことばというのはとても気になるもの。
関西の人間は多かったけど、大学一年でいっぺんにいろんな言葉に触れて、カルチャーショックを受けたこともしばしば。京都から離れている期間が長い分、小さいころからしゃべっていた言葉が微妙にずれてきていて、今でも京都に住んでいる友達や親としゃべると自分の言葉が変な気がすることもすくなくない。逆にテレビでうそくさい関西弁をわざとしゃべっているのを聞くと無性に腹が立つ。
でも、わたしは一度も人の方言を汚いとか思ったことはない。むしろいとしく思う。
そう思うのは、ほかのことばを卑下すれば卑下するほど、同じだけ自分の言葉を卑下してることになると思うから。
特にテレビの影響が大きく、言葉の共通化が進んでいる今だからこそ、ひとつの文化としてたいせつにしていきたいと思う。

いま読売新聞に掲載中の宮本輝の小説(「にぎやかな天地」というらしい)の関西弁はかなりナチュラルで、頭の中で普通に音読できるので気持ちよく読めて、好き。